2005レ・ミゼラブル観劇録
帝劇4月10日ソワレ 

キャスト
ジャン・バルジャン:山口祐一郎
ジャベール    :今拓哉
エポニーヌ    :坂本真綾
ファンテーヌ   :マルシア
コゼット     :剱持たまき
マリウス     :泉見洋平
テナルディエ   :佐藤正宏
テナルディエの妻 :森公美子
アンジョルラス  :坂元健児
ガブローシュ 桝井賢斗
リトル・コゼット :蛭薙ありさ
リトル・エポニーヌ:春山椋





今日は今までで一番良い環境で見られた席だったので幸せ。
そして私はほんとうに真綾エポニーヌが好きだと言うことを再確認。
何度見ても泣けるんだ・・・もうあとは全部見ても数えるほどなのが残念で仕方ない。
そしてアンサンブルのうまさと声量、24日よりすごかったかもしれない。
(24日は綺麗にまとまっていたと言う感じ、今日はパワーで聴かせる感じ)
昨日数名いた微妙な学生さんも今日はよかった。


山口バル:
昨日もそれなりに良かったのだけど(カテコかわいかったし)、今日はすごかった。
祐さん、本当に半端じゃなく歌が好きで歌がうまくて、こういう歌で表情を表現する「主役」が似合う人なんだなぁと。
東宝エリザは主役がシシィだから、トートはやはり脇役なんだよね、と実感した。
あれでも、今まででも充分過ぎるくらい歌のうまさはわかってたつもりだけど、なんかミュージカルと言うよりオペラを見てる気分になった。
音の強弱、表情記号、音符の長短、声の大小・・・そういった音楽的な全ての要素をありったけ使って、ジャン・バルジャンという一人の人生を描ききった、そんな感じの演技でした。
正直言って、祐さんは歌「だけ」の時があるのと、妙ーーな手振りが入る歌い方や、演出を無視した様な解釈があったりして、必ずしも絶賛できないし盲目的なファンにもなれないと思うのだけど、今日の演技は本当に素晴らしかった。
コゼットへの愛が痛いほど切なく感じられて、「コゼットのために死ぬな、マリウス」という感じもしっかり伝わった。
別所バルはコゼットは愛してる。だから自分が死にたくないって感じがしちゃうんだよね。 その点、祐バルは「やることは全て為し終えた。だから死んで行ける」と天に召される感じがすごく良い。
って、今まで大ラスで現実世界できっちり死んでからファンテ・エポと旅立つ演技をしたバルって初めて見たかも。
普通、コゼットラブラブ〜でもファンテ、さあ行くぞ!って繋がってるんだよね。 あ、思い出したらまた泣けてくるや…こんなの初めてだ。。
今日は最初から最後まで声の変化が自然で(昨日は最初が若すぎたよ、やっぱり)そこもすごくよかった。
レミゼに関しては、山口バル、確かにお勧めかも。

今ジャベ:
一言で言うと「かっこいいけど面白い人」になってた。
先月行き損ねたから(遙か祭で(笑))初ジャベール。
そういえば、今年綜馬さん以外のジャベ見るの初めてだ。
歌を非常に丁寧に歌っていて好感度大。
ただ声が紛れやすいんだな、多分。
綺麗過ぎちゃって埋もれてることが多かった。
立ち姿の美しさはもうちょっと期待してたんだけど、微妙にがにまた。。
そして、警棒捌きはどうしても笑ってしまった^^;
いや、絶対おかしいって、あれ!どうみても工事現場の警備員さんだから!!
倒れ方や死に方、声量はさすが演技派という感じ。
(綜馬さんなんて「どべっ!」という感じで倒れて死ぬから美しくない。。)
自殺の解釈は悪くない。
「お前なんかに同情されたら死ぬくらいしかないだろう!」
っていうのは、かの村井ジャベールの解釈に近いのか。
でも、ガブローシュに見破られた時の演技は綜馬さんの「ぴくりとも動かない」というほうが好きだな。
今さんは「いーや、俺は知らん、関係ないぞ、さあ話を続けよう」と貫き通そうとするんだけど、(この期に及んで見苦しいぞ、ジャベール!)という感じがしてしまう(苦笑)

マルシア:
見れば見るほど苦手度が増してる。。。
歌は決して下手じゃないと思うんだけど(伸ばしてると音程が安定しないけど、普通わかる範囲ではない)とにかく発音がダメだ。
♪ゆめどぅぁわーーもぉうーーぅいーーまーーぅわーーー
って聞こえるのががっくり。
母音唱法(通称四季発声)の人が多いから、余計浮いて聞こえて仕方ない。
ラスト位泣かせてくれ〜。。

泉見マリウス:
かわいい!
岡田さんと藤岡くんの演技のちょうど中間あたりっぽい感じか。
(実年齢ではなく(笑)あくまで演技の話) 藤岡君の声のが好きだけど、泉見さんの歌はうまくて安心して聞けた。
最後のほう、コゼットに「どうしてここへ?」と聞く所の、コゼットに抱きつく解釈は すごく好きだ。
(帰ってきたんだ!)という解釈としてものすごく納得できた。

佐藤テナ:
復活してよかった〜vv
やっぱ演技がすごく好きだ。
声もそれなりに出たら、結構バズーカだったり(笑)
歌い方も結構好き。
うまいかと言われると微妙かもしれないけど、テナは別にうまくなくても演技がよければOKな役だし。
歴代のテナに比べても、かなり好印象だと思う。

森テナ夫人:
今日は微妙にポイント選んで押さえ気味?
でも張り上げる所はさすが。
常に安定して見られるのはすごいと思うけど、小細工が狙いすぎてて複数回見るにはちょっと飽きるかも。

坂元アンジョ:
この人、こんなにデリカシー無い歌い方してたっけ?
最初見たときは感動したのに、今日はワン デイ モアの入り、エポの死の入りが最悪。
声量ある人が多かったから、張り合っちゃったのかしら?
死に方も美しくなかったなぁ。。
「開脚前転!」になってたよ・・・前回のときや、岸アンジョ、小鈴アンジョは気にならなかったから、今日失敗しただけかもしれないけど。

たまきコゼ:
やっぱりかわいい、何度見てもかわいい、ラストが絶品。
高音の綺麗さといい、パパへのファザコンっぷりといい、泉見さんとのラブッぷりといい、どれをとっても◎。
たまきコゼと河野コゼ見ちゃったら知念コゼ霞んじゃうなぁ。。。

真綾エポ:
好きだ。本当に好き。
どこがいいのかわかんないんだけど、多分細かい演技なんだよね、歌だけなら多分新妻さんの方がうまいし。
好きなのは、バルに素直に手紙を渡したくない所とか。(ANZAや新妻さんは「はいどうぞ」、と渡してた。これ、私の解釈と違うので。。)
マリコゼのバカップルっぷりを見せ付けられて呆然としてるところとか。
死の前の表情とか。
これがあるから、何度見ても恵みの雨は泣ける。
泉見さんとも悪くなかったけど、やはり岡田マリウスとの相性がいいんだな。結局一度しか見られなくて残念だった。
藤岡君だとどうなんだろう?
方向性としては、あっさりしてしまいそうだけど、声は泉見さんより合うと思う。
死をきちんと悼んでくれる、岸アンジョと組だとベストだったんだけど、どうしてこんなに合わないんだ!
もっと真綾ちゃんとの組み合わせで見たいの〜〜!!

桝井ちびガブ:
かわいい。てけてけ走っててすごくかわいい。
うたもはきはきしてて悪くない。
が、演技はやはり大久保ガブには負けるかな。
(カバン届かなかったし(苦笑))
微妙に泣けなかったよ。代わりにグランテールで泣きそうだったけど。。

蛭薙ちびコゼ:
今までで一番かわいいコゼットかも。
「はい、コゼット」やバルとのぐーるぐるーのところ、ちゃんと演技して声が出てたのがすごくよかった。

春山ちびエポ:
これまたかわいい。
戎エポよりは演技が好きかな。
これからに期待、という感じ。