2005レ・ミゼラブル観劇録
帝劇3月24日ソワレ 

キャスト
ジャン・バルジャン:別所哲也
ジャベール    :鈴木綜馬
エポニーヌ    :坂本真綾
ファンテーヌ   :マルシア
コゼット     :知念里奈
マリウス     :岡田浩暉
テナルディエ   :駒田 一
テナルディエの妻 :森公美子
アンジョルラス  :坂元健児
ガブローシュ   :局田奈都子
リトル・コゼット :藤井結夏
リトル・エポニーヌ:福田夏未



レ・ミゼラブルの舞台を見るのは多分十数年ぶり。
昨年、コンサートで非常に感動したので、今年は重い腰をあげてみました。
キャストが非常に歌が楽しみな方々だったので、見る前からワクワク。
そのなかでも今日のキャストは、一番期待していたキャストだったこともあり、文句なく良い舞台だったのが本当に嬉しい。
何と言うか、ほんとに泣けた。とにかく泣けた。レミゼでこんな号泣したの、初めて。
多分演出が変わっていたのが大きかったんだと思う。
今までのレミゼって、『革命!』というところに重点が置かれていて、見終わった後に激しい疲労感があるくらいの重厚感があったのだけど、今回(多分2003年版からだと思うけど)はプリンシパルの人間性に重きがおかれた演出だったと思う。
(旧版のCDで確認したけど、歌詞や曲もかなり変わっていた)
その分、気楽に見られて感情移入しやすくなっていたのかな。
展開もさらっとしててしつこくないし、違和感のある台詞も説得力ある形に変わってた。
あとやはりキャストの好き嫌いは大きいんだろうけど^^;
(以前のキャストって、バル・ジャベの二人しか興味なかったもんな・・・)
惜しむらくは、座っていた席が一階席中央後ろの方だったので、音響がひどく悪くて。
帝劇の音響は良くないという話もあるけど、今までS席前方か2階席が多かったのであんまり気になったことがなかったんだけど、今回で実感してしまった。
アンサンブルが本当に感動的にうまかったので、もったいないなぁとつくづく思う。

以下キャスト別一言感想。
別所さん:
良い演技だ〜ほんと演技派って感じ。
でもって音がまた気持ちよく伸びる。
山口さんや今井さんのように歌〜!!って主張しすぎない感じが好きだ。
そこまで期待してなかっただけにうれしい。
多分今までの重厚バルジャンと違って、声質高め軽めで好きなのもあるけど。


綜馬さん:
一番期待してた・・・っていうか綜馬さんでてなかったら、通常版は今年も見に来なかったかもしれない。(いや、真綾ちゃん目当てに一回はくるか^^;)
まさしく超正統派。
鹿賀さん・佐山さん以来久々に正統派のこれぞジャベールというのを見ました。
綜馬さん、皇帝陛下もよかったけど絶対こっちの方がいいって。
久々に主役でも見たいなぁと思ってしまった。
かっこいいよ綜馬さん・・・。
もう、一歩出てきただけでそっちに視線がいくほどぞくぞくする。
あの緊張感がたまらない。
予想どおり対決のシーンとか、星よとか自殺とか号泣。
おかげでチケット増やしちゃったよ(笑)


岡田さん:
なんか不思議な癒しの雰囲気が漂う人(笑)
役者に年はないとはいえ、ほんと年齢不詳だよなぁ。
実年齢が別所さんとほとんど変わらないとは思えん^^;
歌も演技もとっても安心して見ていられて幸せ。
コゼットにラブラブな演技が禅ちゃんを彷彿とさせる感じ。
でもエポニーヌを本気で拒絶するのと、最後足引きずってたのにバルジャン追って走ってたのは納得いかん(笑)


真綾ちゃん:
もう文句なし。
初演から見たの全部含めてもマイベストエポニーヌ。
あえて言うなら少々線が細すぎるかな。 でも演技はほんと良い。
「わかーってーくれないー」がすごくせつない。
旧レミゼの顔、島田歌穂さんに似てると言われる歌い方、確かにCDで聞くとそうなんだけど、舞台で見たときは全然印象が違った。
歌穂さんは言い方悪いけどもっとふてぶてしい感じだったから。
あんなに可憐に死んでくれないもん。
「恵みの雨」がやっぱりすごくいいなぁ。
岡田さんとの相性も良いのかもしれない。
ほんと泣けました。


知念ちゃん:
もともと好きな歌手の一人だったけど、ミュージカルには期待してなかっただけにちょっとヒット。
きれいなソプラノ発声が出来ていて、時間をかければよい舞台役者になりそう。
本田美奈子さんの例もあるしね。
ただ演技がまだ立ってるだけなのと、いまいち所作が美しくないのが減点かな。
とりあえずいくらカテコだって、足が見えるほどドレスまくって走るのはやめて。。


駒田さん&森さん:
安定してますね〜。このコンビ今年は帝劇ではもう見られないのが残念。
駒田さん、レミコンとかで余裕が出来たのかな?
だみ声で少々聞きづらいけど、歌はうまくなってると思う。
森さんは人によって合わせて迫力削っちゃうことがあるんだけど、駒田さんだと遠慮なく楽しげにやってて良い感じ。


坂元さん:
熱い安定した歌唱力、安心してみていられますがちびっちゃく見えるのが気になります(笑)
嫌いじゃない。でもそれだけ…
もう少し身長(あるいはそう見える迫力…)があるとかなり好きなんだけど。


マルシア:
本田美奈子さん休演で、美奈子さん目当てで取ったチケはすべてこの人の代役となりました。
微妙に避けてたのに〜〜!
やっぱり苦手だこの人。
微妙な日本語のイントネーションは5000歩くらい譲って我慢しても、最初と娼婦シーンの解釈は納得いかん。
なんで夢破れてよりラブリィレイディの方が儚くなってるんだ?
ラブリィレイディの声で夢破れてとファンティーヌの死をやってくれたらかなり好きなファンテになりそうなんだけどな。
夢破れての声の方が本来の歌い方に近いのは知ってるけど、あんなふてぶてしいファンテはコゼットの母じゃない…
つか、全く工場長に負けないよ、あれじゃ(苦笑)
うわーん、美奈子さんカムバーック(T_T)
(あるいは高橋さんか岩崎さん、いっそ一路さんでも…)


藤井リトコゼ&福田リトエポ:
藤井コゼットは歌がうまい。
でも少々緊張ぎみなのかな?動きが固かった。
福田エポニーヌはめちゃめちゃかわゆい!
歌詞のとおり青い帽子がとても似合ってて、コゼットを「えい!」って押し出す仕草がとってもかわいらしかった。
このシーンのエポニーヌ、歌もないし存在感薄い子も多いんだけど、彼女はコゼットより目立っていたかも(笑)