WINGS ON YOUR SHOLDER  

「君が僕以外のものを見てると嫉妬しちゃうな」
「えっ?」

今日は日の曜日。マルセル様と天使の広場でデート中なの。
でもいまのはびっくりした。マルセル様、いきなりすごいこというのね。
…そういうところが好きなんだけど。

「君にはね、僕を見ていて欲しいんだ。君とずっと一緒にいたい。…そういうのってやっぱり子供っぽいわがままなのかな?」
「マルセル様は!ぜんぜん子供っぽくなんてないです!それどころか…」
「それどころか?」
「…私、アルカディアで守護聖の皆様に再会した時、一番変わられたのがマルセル様だと思いました。それで…今だから正直に言いますけど、以前お会いしてた頃は全然マルセル様のこと意識してなかったのに、なんか…すごくドキドキしちゃって。今、こうやって隣を歩いているのはすごく不思議な感じがします」
「僕はね」
マルセル様は、ちょっとだけかがみこんで(これも、以前なら考えられなかったことよね。マルセル様と私、2センチしか身長かわらなかったんだもの)私の耳にだけ聞こえるようにささやいた。
「僕は、君が本当にすごい女王だってこと、誰よりもよく知ってる。そう、僕には君の背中に天使の翼が見えるよ。その翼で、いつまでも君の心のあるがままにこの宇宙の全てを包んでいって欲しい。だけど、やっぱり僕はわがままなんだ。君を独り占めしたい。これからの君の進んで行くべき道を、君と一緒に歩いていきたいんだ」
マルセル様はそこまで言うと、顔をまっかにしてぷいっとむこうを向いてしまったの。
だ・か・ら。

ちゅっ。

私はちょっと背伸びをして、マルセル様の頬にキスした。

「ア、アンジェリーク」
「はい。よろしくお願いします」

マルセル様は一瞬焦った顔をした。
さっき私のこと驚かせたお返しよ(うふっ)

マルセル様はなにか、考えていらっしゃるみたい。
このあとマルセル様と私がどうしたか?
それは、ひ・み・つ (fin)







ミィ様から素敵なイメージイラストを頂きました。(2002.10.19)
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